かつて、2chへの対抗心から生まれた「1ch.tv」という掲示板があった。(2001年)
2ちゃんねる(以下、2ch)をご存じの方は多いでしょう。というか、知らない人はいないといっても過言ではないはずです。
では、「1ch.tv」という掲示板はご存じでしたか?
......こちらはおそらく知らない方がほとんどなのではないかと思います。
2chとよく似た名前のこの掲示板、何なのかというと、実は2001年頃、2chに対抗する形で立ち上げられたウェブサイトなのです。
今となってはもうアクセスできない状況ではありますが(でも実はわりと最近までサイト自体は生きてはいました)、当時の運営スタッフの一人であるけんすうさんが、ご自身のブログで1ch.tvについての記事を書かれていますので、そちらから引用しつつ、1ch.tvがどんな掲示板だったのかをご紹介しましょう。
1ch.tvとは何か。
それは2ちゃんねるという、匿名掲示板が全盛期の頃にできた掲示板だった。アスキーという会社を立ち上げた西氏という人が始めた掲示板だ。
この1ch.tvという掲示板は名前こそ「1」となっていますが、順序としては2chの後からできた掲示板でした。そして、そのコンセプトは「人にやさしい掲示板」というもの。これは、当時の2chに対して西氏が「こんな失礼で、酷い、めちゃめちゃなBBSがあっていいのか」と思ったことに由来するようです。
しかし、1ch.tvは西氏の理想通りには進みませんでした。
かいつまんでいうと、2ちゃんねるという掲示板に対しての対抗心や恨みがある人がそろってしまったせいで、「人にやさしい掲示板」なのに、攻撃的に鳴り続けてしまっていた、それによってコミュニティとして機能しなくなり、アンチ2ちゃんねるだけが集まる奇妙なサイトになってしまったのだ。そしていつのまにか閉鎖してしまった。
あまりにも2chに対抗しようという姿勢が強く出すぎたために、「人にやさしい」はずの1ch.tvは次第に設立当時の理念を失い、暴走してしまいます。
また、スタッフ内でも対立があったそうで、たとえばけんすうさんは「人にやさしい掲示板」という建前を信じ続け、「反2ちゃんねるキャンペーン」に対して「反2ちゃんねるキャンペーンを反対するスレッド」を作ったりした結果、他のスタッフから孤立してしまったといいます。
そして幾たびかのトラブルを経て、人はいなくなり、「1ch.tv」はついにその姿をネット上から消すことになったのでした。
今となっては知る人ぞ知る存在になりましたが、「1ch.tv」の開設から閉鎖までの顛末は、日本のインターネットカルチャーを語る上で欠かせないエピソードなのではないかと思うのです。
[1ch.tv(けんすうさんの解説記事)]
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