実録・山岳救助隊が行った、命がけのレスキュー
昨今の山ブームで登山をする人が爆発的に増えているそうなんですね。親戚の医療関係者に言わせれば「敷居が下がりすぎて怪我や遭難も急増している」とのことなんですが、そんな緊急事態に出動する山岳救助隊のあるレスキューがレポートされていました。
埼玉県警山岳救助隊は、翌日深夜の「息子が帰ってこない」という母親からの捜索依頼を受けて動き始めるんだけど、最初の手がかりは、「これから登る山には鎖場がある」という母親宛のメール一本だけなんですよ。 埼玉県警山岳救助隊は、県内にある秩父山系にある四つの百名山から一つに絞り、さらにそこから先を、まさに犯罪の捜査手法を使って、遭難者の足取りを追い始める。遭難者が出発前にネカフェで朝を待ったことを突き止めて、たぶんそのネットの履歴から、登山ルート等を割り出して、捜索に入るわけです。
これは奥秩父・両神山で間一髪救助された単独行者をレスキューしたときのドキュメントだそうです。
それで、虱潰しにルートを潰して捜索を続行するわけですね。恐らく、捜索を開始してから、11日か12日目辺りに、沢に引っ掛かっている遭難者のザックを地元署の隊員二名が発見する。遭難者はすぐ近くにいた。
沢の水が濁って来て、あっという間に濁流になる。遭難者はもとより、捜索隊員も危ない。やがて到着した増援二名が加わり、遭難者をストレッチャーに確保して、ほとんど垂直の急峻な崖を上へ上へと引っ張り上げるんです。上へ上へと引っ張り上げられる遭難者と救助隊員を濁流の水位が追いかけるように上がっていく。
だからこの遭難事故は、14日間耐え抜いた遭難者の発見が、もう20分遅れていたら、絶対に助からなかっただろうケースなんです。
部隊としては、当てずっぽうで探しているわけではなく、登山者の心理を読み、推定できるルートを一つ一つ潰して行って、遭難者に辿り付くんです
僕も山の麓に住んでいたのでなんとなくわかるんですが、山中で遭難した人を発見するなど、神業に等しい所行としか思えないわけです。それこそ砂場の中から1粒の宝石を探し出すようなものです。山岳レスキューとは、経験と知恵と勇気をふりしぼって行うものなんだなあと再認させられました。
[ 凄いぞ! 埼玉県警山岳救助隊 - 大石英二の代替空港 ]


















