メディアとブログとTwitter − 進化し続けるソーシャルメディアの力とは
アルファブロガーアワード2009の結果発表イベントで行われたパネルディスカッション「メディア vs ブログ vs ツイッター」。津田大介さん(メディアジャーナリスト)、福原伸治さん(フジテレビプロデューサー)、小林弘人さん(インフォバーン)をパネリストに迎え、既存メディアとブログ・Twitterといったソーシャルメディアの関係についてディスカッションが交わされました。今もっともホットなTwitterが話題の中心でしたが、パネリストそれぞれの立場からみた(ブログ、Twitterといった)ソーシャルメディアのもつ意味や今後の期待など、興味深い話の連続だったので気になるポイントをピックアップしてみました。

モデレーターはいちる(シックス・アパート)、徳力さん(アジャイルメディアネットワーク)。約50分のパネルディスカッションだったのですが、そもそもこの豪華メンバーで50分とは短すぎ!
既存メディアとTwitterの組み合わせ、ブログの位置づけをどう見ている?
- 福原: いろいろ使ってやってみて、ブログとテレビは"融合"ではなく、すみ分けができたと感じている。Twitterはテレビと連動するなど、"融合"できる可能性があるかも
- 津田: テレビ+Twitter、ラジオ+Twitter は非常に相性がいい。ラジオの生放送中に起こっていることとリスナーを繋ぐという新しい魅力がある。(局側からすると)コントロールが効かない感じを、どのくらいメディアが許容できるかがキーになるだろう。
- 小林: ブログが登場したとき「秒殺メディア」と言っていたが、現在では「月刊」になった。ブログをハブにし、リアルタイムな情報が流れるTwitterで広がりが加速するという構図。ブログは "ベースキャンプ"、Twitterは "前線基地"。 すみ分け、使い分けになっていると思う。
テレビから見るとUstream + Twitter の組み合わせ、どう見える?
- 福原: メディアとして見るにはまだまだ小さいなと思う。しかし何か変えるかも、というザワザワ感はある。
- 津田: Twitterで本を紹介すると40ー50冊売れたりするが、地方局の通販番組より多い現象だと思う。低コストで実効性のあるものができる可能性があるのでは。
- 徳力: ひとりのアルファブロガーの力は強くないが、繋がって盛り上がると強力
- 福原: アルファブロガーから先の広がり・浸透度が大きい。誰が言ったのか、がこれから重要になってくる。
- 津田: Ustreamは強力だが後から検索できない。Ustreamしていても、Twitterで中継するのは、テキストにすることに意味があるから
Twitterはキャズム越えるのか?
- 福原: 可能性はある。ブログよりあるかもしれない。2ちゃんねるは一般化したと言っても、広がらない。匿名性=信用につながらないが、Twitterは実名でやっている人も多く信用性がある
- 津田: 逆に匿名性は問題ないと思う。多くの中でコミュニケーションできることのおもしろさ、他の人が参加するオープンさを受け入れられることがキーになってくるのでは
ブログはどういう位置づけに?
- 小林: コンテクストが変わった。秒刊から月刊へ。前線基地としてTwitterがあり、ベースキャンプとしてのブログがある。使い分けが重要。
- いちる: ブログは専門誌的な位置づけ。
ネットとメディア、どう変わっていくと思う?
- いちる: ネットの力を最大限使うのに、既存の仕組みを変えるのは難しい。ネット上に新しい仕組みを作ってしまうといいと思う。ネット上の芸能界など。
- 福原: ネット上の芸能界は作れる気がする。そうすることでテレビのカウンターとして崩れない。逆に言えば、そうしないと次に行けない。 「最後はテレビ」ではないコンテンツを作っていかないとダメ。
- 小林: マスメディアはスーパーコンピューター。なくなりはしないが残る。PCが出てきて超並列分散処理になったが、マスメディアもスーパーコンピューターとグリッド型にわかれていくだろう。グリッド型ではペイメント手段を持つなど、いろいろ可能性があると思う。
- 福原: みんなスパコン目指さなくていい。テレビとネットは並列関係。ブログやTwitterがテレビの作り方を変えるという実感もここ数年出てきたが、ものづくりとしては面白くなると思う。
ソーシャルメディアの持つ力が大きなうねりになっているのが感じられますね。既存マスメディアとネット上のソーシャルメディアは対立軸で語られることも多いですが、パネリストの方が指摘しているように(対立ではなく)「使い分け」「すみ分け」が進むというポイントには大いに納得です。
またソーシャルメディアの中でも、情報の伝搬を加速するためのTwitterと、アーカイブしておく基地としてのブログ、というように役割が明確になって使い分けられていくというところも、ユーザーとして使えば使うほどそれを実感しますよね。
![]()
![]()
このパネルディスカッション、会場やUstreamを通してブロガーさんも参加されていて、いろいろな思考のヒントが得られた様子。こうやってライブ感溢れるイベントの後に考えを整理してまとめておけるブログは、やはり自分の「ベースキャンプ」ですね。
では"消費されないコンテンツ"とは何でしょうか?
それは、自分(視聴者)が関与できるコンテンツなんでしょうね。
ここらへんが上にも書いたネット発の有名人的な発想になってくると思うのですが、Twitterへの自分のつぶやきが番組の構成に影響を与えるテレビ番組やUSTREAMなどのの面白さなのかと思います。視聴者からの投稿ハガキを番組内で読んだり、紅白歌合戦で投票できたりするのも、視聴者の関与度を上げる仕組みですね。
ジャニーズなどはジャニーズJrの時代から自分達が応援して育てている的な雰囲気があるので息の長い活動ができるのだと思います。
今後も、新しい形で視聴者が関与するコンテンツが生まれてくるのでしょうね。ワクワクします。
パネルディスカッション「メディア vs ブログ vs ツイッター」 アルファブロガー・アワード2009雑感 - 何が出るか分からないガラポン社長ブログ
ブログは書き手のパーソナリティが透けて見えるものでしたが、マイクロブログはよりダイレクトに書き手の行動・思考のプロセスが伝わりやすいものです。
マイクロブログ、特にTwitterのユーザが増えるまでは、このダイレクト感を求める人にとっての主な選択肢はブログでした。
無論、選択は排他的なものではなく両方を組み合わせていくことが可能ですし、個人的にはそれがベストだと考えていますが、どちらか一方で目的を十分に果たせる人達がブログとマイクロブログに分かれていくことで、スタンスの違いがハッキリしてきそうです。
もう一つ変わったと感じたことがあった。
新しいメディアが誕生し、どこかのタイミングで衰退して行くケースが多い。 だけど、沈みかけたサイトの面白みをピックアップした派生型のサイトが誕生することで、沈みかけたサイトが恩恵を受け、にわかに蘇りのチャンスを得られるケースも出てきているということ。
あとプラットフォームがもつ威力にも注目が一層高まってきてる。
新しいサービスが衰退する中、派生サービスにより存在意義を確立する例として、2チャンネルと2チャンネルまとめサイトがあげられてた。
たしかに、ばらばらといろんなことをものすごい勢いで会話をされても自社サービスネタしかフォローできない。だけど、まとめサイトがあると、近頃の匿名人たちは何を話題にしてるのかをかいまみることが出来たりする。そうなると、関心は高まると思う。
使う人も使い方もどんどん増え、多様化していくソーシャルメディア。これからの広がりとパワフルな進化に期待がふくらみますね。


















